前回『継続収益を生むユニーク・ジャンルを絞り込む4つのポイント』で、ユニーク・ジャンルの候補(マッチングビジネスのアイデア)を精査し、いくつかの最終候補まで絞り込みました。私の実況では3つに絞り込みましたね。

そして、あなたはいま、「最終候補のどれがユニーク・ジャンルに相応しいか?」、「なにを足したら(引いたら、掛けたら、組み替えたら)独自のジャンルになるか?」などの自問を繰り返している最中です。
競合が存在するのであれば、様々な角度から徹底的に調査し、TTP(徹底的にパクる)できないか?、競合にないコンセプトを足すことはできないか?と脳に汗をかいているはずです。

自問や競合調査には1週間ほどを費やすことをお奨めします。ユニーク・ジャンルの候補を絞り込むと、「これなら絶対にイケる!」と思い込んでしまいがちだからです。1週間ほどを費やして、熱したり冷めたりしながら客観的に創り上げていきましょう。

さて、前回はユニーク・ジャンルを決定するための準決勝でした。よって、今日は決勝戦といきたいところですが、その前にシード候補を検討します。
※シードとは、トーナメント方式の試合で、初めから強者同士が組み合わないように調整すること。また、トーナメントに途中から参加できる特権。

シード候補の検討は必須ではありませんが、「自分の知識や経験とはまったく関連しない(と思っている)が、このジャンルでビジネスをすれば成功できる……気がする」というものが見つかる場合があるからです。

私がお奨めする英雄型ビジネスは、どちらかと言うと、プロダクトアウトの考え方によって絞り込み、マーケットインの考え方によって修正していくものです。

  • プロダクトアウトとは?
    自分の作りたいものや作れるものを基準に商品(サービス)開発を行うこと
  • マーケットインとは?
    お客(市場)のニーズを基準に商品(サービス)開発を行うこと

一方、シード枠は、最初からマーケットインの考え方によって検討するものです。

プロダクトアウトとマーケットインの両方に合致するジャンルが最良ですが、そのようなジャンルが見つかることはほとんどの人に起こり得ません。
かと言って、マーケットインの考え方を完全に除外するものではなく、シード枠として候補に加えることによって、よりパワフルなビジネスを創り上げることができる場合があります。

今日の講座

マーケットインの視点からユニーク・ジャンルのシード候補を挙げよう!

1.シード候補の検討(解説)

1-1.マーケットインの考え方とは?

マーケットインの一般的な定義は「お客(市場)のニーズを基準に商品(サービス)開発を行うこと」です。

つまり、「いま、市場に求められているもの(ニーズ)を見つけ、それをユニーク・ジャンルにする」ということです。

「……それってユニーク・ジャンルにならないんじゃないの?」と感じるかもしれませんが、そうではありません。
市場のニーズを見つける(見つけることができる)ということは、あなたにはそのジャンルに関連する少なからずの知識や経験があるということです。

例を挙げましょう。

2017年10月に弁護士法人アディーレ法律事務所とその代表弁護士が、景品表示法違反に当たる広告を掲載したとして東京弁護士会から業務停止処分を受けました。
では、あなたがこの報道(問題)を見聞きしたとして、弁護士業界のニーズに変換できるでしょうか?
断言はできませんが、おそらく変換できないでしょう。

しかし、私はニーズに変換することができます(商品を開発できるかどうかは別として)。なぜなら、何人かの弁護士と一緒に仕事をしたことがあり、その内情についてもある程度は知っているからです。

また、2018年3月に中日企業株式会社が、旅行業法で定められた下限より安い運賃で貸し切りバスを手配したなどとして官公庁から業務停止処分を受けました。
では、私がこの報道を見聞きしたとして、旅行業界のニーズに変換できるでしょうか?
これは断言できます。変換できません。

と言うより、その報道を見聞きしたとしてもなんとも思わないでしょう(事実、なんとも思いませんでした)。なぜなら、旅行業界に関連する知識や経験がなく、そもそも興味すらないからです。

……そういうことです。
市場(その業界)のニーズを見つけることができる時点で、それはあなたのユニーク・ジャンルになり得るということなのです。

1-2.市場のニーズの見つけ方

ニーズはいつ生まれるのか?

ニーズを直訳すると「欲求」「需要」「必要」ですが、これらはどのようなタイミングで生まれるのか?

大きくは2つのタイミングで生まれます。

  • 問題が表面化したとき
  • 制度に著しい変化があったとき
問題が表面化したとき

主に、前記のような、業務停止処分などが下されたときを指します。
業務停止処分などは、それまでは適法か?違法か?明確に定義されておらず、いわゆるグレーゾーンで行われていたものが、明確に違法と定義されるようになった場合に下されます。つまり、それまで行われていたものが、それからは行えなくなるのです。

このようなタイミングで、ニーズを満たす新しい商品(サービス)を提供することができるのであれば、それはシード候補になり得ます。

制度に著しい変化があったとき

主に、法条例が新たに施行されたり、改訂されたときを指します。
法条例の施行(改訂)によって、それまでは適法に行われていたものが、それからは違法行為になってしまうのです。

このようなタイミングで、ニーズを満たす新しい商品(サービス)を提供することができるのであれば、それもシード候補になり得ます。

市場のニーズの見つけ方

言うまでもありませんが、「問題が表面化したとき」や「制度に著しい変化があったとき」に、商品(サービス)提供の準備を始めたのでは遅いです。情報を事前にキャッチし、いち早く商品提供を始めることで先発組となり、先行者有利の状況を作り出すことができます。

では、情報を事前にキャッチし、ニーズを先んじて見つけるにはどうしたらよいか?
これは、月並みですが、アンテナを張るしかありません。

一般的なアンテナの張り方は次のとおりです。

  • ニュースを見る習慣をつける
  • 経済誌を定期購読する
  • 業界の関係者と会う
  • 業界の専門家のメルマガを購読する
  • 業界の専門家のSNS(Facebookなど)をフォローする
  • 業界誌(専門誌)を定期購読する など

特にお奨めしたいのは、「ニュースを見る習慣をつける」、「経済誌を定期購読する」、「業界のお客と会う」です。

ニュースを見る習慣をつける

通勤中にネットニュースを斜め読みする程度でも構いません。広く浅くアンテナを張っておくことが重要です。
ビビビッとくるものがあれば、より深く検索しましょう。

経済誌を定期購読する

新聞でも雑誌でも構いませんが、お奨めは「日経MJ(流通新聞)」です。様々な市場(ジャンル)の動向や消費トレンドを知ることができます。
また、週3日(月水金)発行という点も、金銭的にも精神的にも取っ掛かりやすいと言えます。
※余談ですが、「週刊ダイヤモンド」は読み物としては面白いですが、ニーズの発掘という観点からはお奨めしません。掲載されているビジネスモデルを真似しても後発組になるだけです。

業界の関係者と会う

これはすべての人が実現できるわけではありませんが、最も効率的なアンテナの張り方です。

いまも会社員として勤務している人であれば、日々の業務の中で関係者に会うでしょう。
すでに退職している人でいれば、懇意にしていた関係者(同僚、お客など)に連絡をしてご飯でも食べに行ってみてはいかがでしょう。

そして、相手の話に傾聴し、次のようなキーワードに注意してください。

  • ○○で困ってるんだよ
  • ○○になりそうで困ってるんだよ
  • ○○みたいになったらいいのに

これらをただの愚痴と聞き流してはなりません。業界に身を置く関係者の「不満」や「ストレス」、「欲求」や「願望」であり、あなたにとってはパズルのピースです。
そして、何人かの関係者に会い、同じような「不満」「ストレス」「欲求」「願望」が吐露されたなら、それこそニーズです。それも正真正銘、現場の生のニーズです。

2.シード候補の検討(実況)

では、私も、これから実際に運営するマッチングビジネスの「ユニーク・ジャンルのシード候補」を検討していきます。
私にも、気になっている報道(問題)が2つあります。

この先は会員のみ閲覧していただけます。
ログイン 会員になる

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について