サイトマップは2種類を作成してこそ、最大の効果を発揮します
サイトマップという言葉を聞いたことはありますか?
また、サイトマップには2種類があるという事実を知っていますか?
……「サイトマップはなんとなくイメージできるけど、2種類あるというのは知らない」という人も少なくないと思います。
そこで今日は、「2種類のサイトマップを作成する理由」についてお話します。
ひとつはユーザビリティ向上のため、ひとつはSEO対策のため、どちらも欠かすことのできないものですから、サイトマップの基礎として理解しておきましょう。
それでは早速、始めましょう。
このページの目次
1.サイトマップの役割
サイトマップ(SiteMap)とは、その名のとおり、サイトの案内図です。
下図のようなサイトマップを用意しているサイトは多く、案内図と言うよりは「サイト全体の目次」と言った方がしっくりくるかもしれません。
また、サイトマップを1種類しか知らない人が思い浮かべるのは、これであると思います。
もっとも、2種類ともその役割は同じです。
サイトマップの役割は「相手に、サイト内のコンテンツをわかりやすく(漏らさず)伝える」ことです。
そして、この「相手」が誰なのか?がポイントになります。
2.2種類のサイトマップ
サイトマップを2種類作成する理由は、サイト内のコンテンツをわかりやすく伝える「相手」が異なるからです。
伝える相手は次の二者で、それぞれに適したサイトマップを用意する必要があります。
- サイトの訪問者
詳しく見ていきましょう。
2-1.サイト訪問者用のサイトマップ
サイト訪問者に閲覧してもらう目的で作成し、主にユーザビリティの向上に役立ちます。
ここで言うユーザビリティは「コンテンツの探しやすさ」であり、サイト訪問者が次に読む記事を見つけやすくするためのものです。
次に読む記事を見つけやすくなれば、滞在時間が延び(回遊率が上がり)、結果、商品が注文される可能性も高まります。
あなたならコンテンツを探してもらいやすくするためにどのような仕組みを用意しますか?
- コンテンツをカテゴリー分けする
- 検索窓を配置する
- 関連コンテンツ(記事)の一覧を配置する
- サイトマップを配置する
……どれも正解です。なぜなら、コンテンツの探し方は人それぞれだからです。
そして、探し方が人それぞれであれば、できるだけ多くの探し方を用意しなければなりません(優先順位付けや取捨は必要)。
さもなければ、あなたのファンになってくれる人や、商品を注文してくれる人まで逃がしてしまうかもしれないからです。
※サイトマップへのリンクをメインメニューなどの目立つ場所に配置するか?フッターメニューなどに配置するか?は人それぞれですが、用意しないという選択肢はありません。
- サイト訪問者のユーザビリティを向上するために作成
- HTML形式で作成(サイト内の1ページとするため)
- すべてのコンテンツが目次形式(リスト形式)で表示される
※イメージは上図参照
2-2.Google用のサイトマップ
Googleに送信する目的で作成し、主にSEOの対策に役立ちます。
(Googleに送信することで、比較的早くインデックスに登録されます)
インデックス(index)の本来の意味は「索引、見出し」です。SEO用語では検索エンジンに登録される(表示されている状態になる)ことを、「インデックスに登録される」や「インデックスされる」と言います。
Googleにインデックスされる一般的な方法は、「待つ」だけです。
ウェブクローラーというプログラム(GoogleのクローラーはGooglebotという名称)がインターネット上にあるリンクからリンクを移動し、自動的にサイトの内容を収集しているからです。
しかし、待っていればインデックスされると楽観してはいけません。裏を返せば、クローラーが巡回してくるまでは、新規投稿したコンテンツなどが検索結果に表示されないということだからです。
Googleの公式ページにも次の記載があります。
サイトマップが必要かどうか
サイトの各ページが適切にリンクされていれば、Google のウェブクローラは通常、サイトのほとんどのページを検出できます。その場合でも、特にサイトが次のいずれかの条件に該当する場合に、サイトのクロールを改善する手段としてサイトマップが役立ちます。
- サイトにどこからもリンクされていない、または適切にリンクされていないコンテンツ ページのアーカイブが大量にある。 サイトのページ間に自然なリンクがない場合は、サイトマップで指定して、それらのページの一部が Google のクロール対象から漏れることがないようにすることができます。
- サイトが新しく、外部からのリンクが少ない。 Googlebot などのウェブクローラは、ページからページヘリンクをたどることによってウェブをクロールします。そのため、他のサイトからのリンクがないページは Google のクローラに検出されないことがあります。
Google では複雑なアルゴリズムを使用してクロールのスケジュールを設定しているため、サイトマップを使用したからといって、必ずしもサイトマップのすべての項目がクロールされてインデックスに登録されると保証されるわけではありません。それでもほとんどの場合、サイトマップを提供することで有益な結果が得られ、デメリットになることはありません。出典: Search Console ヘルプ サイトマップについて から抜粋
Googleはこう言っているわけです。
- あなたのサイトが、作成されたばかりで記事数も少ない場合、いくら待ってもインデックスされない可能性がある。
- インデックスにできるだけ早く登録されたいなら、サイトマップを提供(作成しGoogleに送信)すれば悪いようにはしない。
サイト運営者であるあなたや私は、Googleのアドバイスに傾聴しなければなりません。
さもなければ、あなたのサイト(ビジネス)は誰の目にも触れない、誰も訪問してくれないかもしれないからです。
- SEOの対策をする(インデックスに早く登録される)ために作成
- XML形式で作成(Googleが指定する形式のため)
- サイトに表示されるわけではなく、送信するためだけのもの
3.最後に
2種類のサイトマップを作成する理由や、それぞれの重要性を理解してもらえたと思います。
このような基礎を学ばずに作業だけが先行してしまうと、「欠陥に気づかない」状態に陥ります。
今日の話で言えば、「サイトマップ 作成」と検索し、見よう見まねでどちらか1種類のサイトマップを作成し、満足してしまっている状態です。当然、最高の結果を得ることはできないでしょう。
細かい技術的なレベルまで突き詰める必要はありません。あなたはサイト作成の専門家になるわけではないのですから。
ですが、私が解説していく程度の基礎は押さえておきましょう(私も技術的な専門家ではないので、ちょうどよいレベルだと思います)。
サイトマップの作成方法は次の記事で解説しています。
サイト訪問者用のHTMLサイトマップの設定方法
PS Auto SitemapでHTMLサイトマップを作成して自動更新する手順
Google用のXMLサイトマップの設定方法
Google XML SitemapsでXMLサイトマップを作成して自動送信する手順
サイトマップの基礎を理解するお役に立てたなら、次回のシェアも楽しみにしていてください。