今日は、「紹介業仲介業」についてお話します。

マッチングビジネスは「紹介業」ではありません。「仲介業」です。

これは、特にアフィリエイトで収益を得ようとしている人に多く見られる誤解です。
なぜなら、アフィリエイトこそ紹介業の最たるものであり、紹介業の思考が抜けきっていないからです。

紹介業には次のような限界があります。

  • 商品(サービス)の限界
  • 紹介料の限界
  • マーケティングの限界

マッチングビジネスを始めるあなたは、これらの限界を突破しなければなりません。

しかし、難しいことはありません。
「紹介業の思考」から「仲介業の思考」にシフトするだけで、すべての問題が解決されるのです。

紹介業ではたどり着けない高みと言っても過言ではありません。

今日 学ぶこと

「広告を貼り付けるだけの紹介業」には限界があります。マッチングビジネスは「あなたが情報を掌握する仲介業」であるからこそ、ビジネスの幅を劇的に広げることができるのです。
掌握とは「手の中に握り持つこと」「自分の意のままに使いこなせる状態にしておくこと」です。

それでは早速、始めましょう。

1.紹介と仲介の違い

1-1.言葉の定義

「紹介」と「仲介」、それぞれの言葉の意味と定義は次の通りです。

紹介の意味

  1. 知らない人どうしを引き合わせること。
  2. 未知の物事を広く知らせること。

仲介の意味

  1. 当事者双方の間に立って便宜を図り事をまとめること。
  2. 直接話し合うことの困難な両者の間に入って話をまとめること。

それぞれを定義するなら

紹介:知らないものを教える
仲介:間に入ってまとめる

1-2.ビジネスに置き換えると

「紹介」と「仲介」の違いを、より身近に感じてもらうためにビジネスに置き換えてみます。

紹介(アフィリエイト)

紹介業の最たるものはアフィリエイトでしたね。
ウェブサイトの閲覧者に「こんな商品(サービス)がありますよ」と教えるビジネスです。
教えることがゴールですから、その後はありません。
広告のクリック率、結果的なコンバージョン率程度を把握することはできますが、広告をクリックした後は、買い手と売り手が直接交渉するイメージです。

マッチングビジネス-紹介業

仲介(マッチングビジネス)

仲介業の例はもちろんマッチングビジネスです。
ウェブサイトの閲覧者に「こんな商品がありますよ」と教えるまでは、アフィリエイトと同じです。
しかし、まとめることがゴールですから、その後もやること(できること)がたくさんあります。
買い手のフォロー、売り手のフォロー、あれこれのマーケティングを用いて、あなたがそれぞれと交渉するイメージです。

マッチングビジネス-仲介業

では、なぜ、マッチングビジネスを仲介業にするべきなのか?
その理由の解説に移りましょう。

1-3.マッチングビジネスを仲介業にするべき理由

いくつかの理由がありますが、主なものは、冒頭でお話した限界を突破するためです。

紹介業の限界
  • 商品(サービス)の限界
  • 紹介料の限界
  • マーケティングの限界

次項から、ひとつずつ解説していきます。
「アフィリエイト」と「マッチングビジネス」を比較する形で進めていきます。
小さな理由から大きな理由の順番で解説していきますので、下に読み進めるほど重要度は上がります。

2.商品(サービス)の限界

2-1.アフィリエイトの商品

アフィリエイトをするためにはASPに登録する必要があります。

ASPとは、アフィリエイト サービス プロバイダ(Affiliate Service Provider)の略で、これに登録することによってアフィリエイトする商品の広告を取得する(貼る)ことができるようになり、発生した報酬はASPからあなたに支払われます。
「Google Adsense」や「Amazonアソシエイト」も含め、国内には40ほどのASPがあるようです。

広告を貼り付けるだけですから、誰でも簡単に始めることができます。しかし、誰でも稼げるわけではありません。
少し古いデータですが、日本アフィリエイト協議会の調査によれば、月に3万円以上の収入があるアフィリエイターは全体の4%です(3万円以上の収入があるアフィリエイターは、平均4サイト運営し、平均4時間/日費やしている)。

アフィリエイト収入
期間:2015年11月24日(火)~11月25日(水)
人数:スクリーニング調査3,004名、有効回答数500名

出典: 日本アフィリエイト協議会 アフィリエイト市場調査2015

では、なぜ、96%の人は稼げないのか?

様々な原因があると思いますが、本項「商品」の観点で言えば、次の2つです。

  • 商品がかぶる
  • 差別化できない(コンセプト、USP、キャッチコピーなどを変更できない)

国内に40ほどしかないASPが取り扱う商品(広告)の中から、さらに自分のウェブサイト(ブログ)のジャンルに合致するものを選んでいるわけですから、商品がかぶるのは必然です。
しかも、一般的には、広告の画像を加工することも、広告の文章を修正することも許されていませんから、皆が一様に同じ広告を貼るしかないのです。

例えば、あなたが「肥満に悩んでいる人に向けたダイエットの方法」をまとめたブログを運営しているとします。しかし、アクセスしてくれた閲覧者(見込み客)からすれば、あなたのブログに貼られたアフィリエイト広告は「どこかで見たことがある広告」であり、「どこにでも売っている既製品」なのです。

特別な興味を持ってもらえないどころか、「アフィリエイト収入目的か……」と嫌悪感すら抱かせてしまうかもしれません。
(あなたも、見たことがある広告ばかりが貼られたブログには少なからずの嫌悪感を抱くはずです)

これが、「商品(サービス)の種類の限界」です。

2-2.マッチングビジネスの商品

マッチングビジネスの商品(サービス)がかぶることはありません。稀にかぶるものがあったとしても、あなたはその競合の存在を認識しています。
なぜなら、マッチングビジネスを始めるに当たり、労力と時間を割いて「ユニーク・ジャンル」を選定(検討)しているからです。

また、ユニーク・ジャンルを選定した際に、コンセプト(USP、キャッチコピーなど)も十分に検討していますが、仮に見直しが必要になったとしても問題ありません(変更や修正のために誰かの許可を得る必要などありません)。

なぜなら、あなたの商品は既製品ではなく、あなたが苦労して生み出した、あなただけの商品だからです。
閲覧者(見込み客)にとっても、「見たこともない、特別な限定品」なのです。

参考ユニーク・ジャンルについては『ジャンルを絞る!ビジネスで成功するユニークジャンルの見つけ方』で詳しく解説しています。

3.紹介料の限界

3-1.アフィリエイトの紹介料

アフィリエイトの紹介料は、数百円から高額なものでも2万円ほどです。

これが、「紹介料の限界」です。

3-2.マッチングビジネスの紹介料

アフィリエイトの紹介料について「高額なものでも2万円」ほどとお話しました。
この高額なものの中には、弁護士などの士業にお客を紹介した際のものも含まれます。

しかし、私からすると、「士業にお客を紹介して2万円……安すぎないっ?!」という印象です。

私が運営していた『残業代バンク』の事例を挙げるなら、お客を紹介(仲介)した際の紹介料は、3~20万円/件ほどでした。
お客に対して成功報酬型を採用していたため、報酬(紹介料)が発生しない案件もありましたが、平均しても12万円/件ほどです。
『残業代バンク』は残業代を回収したい人と社会保険労務士のマッチングサイトでした(現在は異なります)。
「社会保険労務士の仲介は、社会保険労務士法に抵触するのでは?」というご意見はご遠慮ください。解説の便宜上「紹介(仲介)」という表現を用いているのみであり、全国社会保険労務士会連合会の承諾の基に運営していました。

上記はあくまで私の事例であり、例示した額はジャンルや商品によって異なりますが、概して同様です。

では、なぜ、紹介料に6倍もの差が出てしまうのか?

答えは、これまでに何度もお話してきた通りです。
とてもシンプルな理由です。

ASPや広告主からすれば、あなたは、数多くのアフィリエイターの中の1人に過ぎないからです。
敢えて辛辣な表現をさせてもらうなら、アフィリエイトという真しやかな儲け話に群がる「群衆の中の1人」としか評価されていないからです。
(多くの成果を上げることによって特別な報酬率が適用されている人は、群衆から頭一つ抜け出したのです)

一方の、『残業代バンク』を運営していた私や、これからマッチングビジネスを始めるあなたは、数少ない専門家の1人です。
ユニーク・ジャンルの知識に長けた専門家であり、その集客の専門家であり、その仲介の専門家です。
唯一無二とまでは言いませんが、誰かにとっては「英雄」と評価されているから、高額の紹介料を受け取ることができるのです。

私の好きな名言に次のようなものがあります。
「賽は投げられた」や「来た、見た、勝った」などの独特の表現で知られるユリウス・カエサルの言葉です。

I had rather be first in a village than second at Rome.
「ローマで二番になるより、村で一番になりたいものだ」

カエサルの本来の意図や人柄はさて置きも、マッチングビジネスを始めようとするあなたにはぴったりの言葉です。
すべての1番になる必要はありません。あなただけのユニーク・ジャンルで「英雄」になればよいのです。

4.マーケティングの限界


これまでお話してきた理由は、これからお話するものに比べれば、小さなものです。
紹介業であっても、尋常ではない努力や分析を重ねることによって、商品や紹介料の限界を突破できる人もいらっしゃるでしょう。

しかし、これからお話する「マーケティングの限界」は、まったく異質です。
仲介業という形態を取らなければ限界を突破することはできません。物理的に不可能なのです。

さて、まずは「紹介業」と「仲介業」の形態図を思い出してください。

マッチングビジネス-仲介業

4-1.アフィリエイトのマーケティング

紹介業の形態では、あなたは蚊帳の外(関与できない位置)に置かれています。
紹介は、「こんな商品(サービス)がありますよ」と教えることがゴールであり、その後は買い手と売り手が直接交渉するからです。
「交渉」の内容は、販売する商品によって異なります。例えば、商品の購入をさらに奨めたり、打ち合わせの日を決めたり、1週間後に別の商品を奨めたり、などです。

これが、「マーケティングの限界」です。

4-2.マッチングビジネスのマーケティング

仲介業の形態では、あなたが起点になっています。
仲介は、「こんな商品がありますよ」と教え、且つ、まとめることがゴールであり、買い手と売り手の間に入って交渉を進めるからです。あなたを介さなければ交渉できないのです。

とても重要なポイントですので、もう1度言います。

仲介業の形態では、買い手と売り手は、あなたを介さなければ交渉できないのです。

注意仲介者であるあなたが交渉を仲介するのは、まずは、商品(サービス)の購入が確定するまでです。購入確定後の、商品を受け渡したり、サービスを提供する段階になれば、買い手と売り手に直接やり取りをしてもらいます。

あなたを介さなければ交渉できない仲介業だからこそ入手できるものが3つあります。

仲介業だからこそ入手できる3つのもの
  • 買い手(見込み客)の情報
  • 売り手のノウハウ
  • 売り手の信頼

これが、冒頭で「マッチングビジネスはあなたが情報を掌握する仲介業」と表現した最大の理由です。
これらが、あなたのビジネスの幅を劇的に広げるマーケティングに役立つのです。

一気にいきましょう。

1.買い手(見込み客)の情報

マーケティングの定義は「あなたの商品の価値を高め、その商品が欲しくてたまらないという欲求を作り出すこと」ですが、これは一朝一夕では実現できません。
だからこそ、様々なマーケティング手法が求められ、様々なマーケティング手法が存在し、これらを組み合わせる必要があるわけですが、どのマーケティング手法においても根底にあるのは「見込み客との密度」と「見込み客からの信頼度」です。

あなたが最初にするマーケティングは、「いくつかの記事を読んでもらい密度を上げ、専門家と認識してもらい信頼度を上げる」です。
ただし、これは全体(不特定多数)に向けたマーケティングであり、さらに密度を上げるためには個別に向けたマーケティングをしていかなければなりません。

……察しのよい人はお気づきでしょう。

個別に向けたマーケティング(のひとつ)とは、メルマガ(メールマガジン)です。
メルマガにて、商品、または、新たな別の商品が欲しくてたまらないという欲求を作り出すことを加速させるのです。

個別に向けたマーケティングを行うために不可欠な「見込み客の情報(メールアドレス)」を入手するために、仲介業でなければならないのです。

補足人によっては「リスト(メールアドレス)の収集がすべて」と言うくらいメールアドレスはマーケティングに欠かせないものです。しかし、入手するメールアドレスは、見込み客が普段から利用しているものでなければなりません。いわゆる捨てアドレスを入手したところでメールを読んでもらえないからです。
無料レポートを受け取るために登録するメールアドレスよりも、実際に商品を購入するためや、サービス提供者とやり取りするために登録するメールアドレスの方が、普段から利用している活きたものである可能性が高いことは言うまでもありません。

2.売り手のノウハウ

あなたが選定したユニーク・ジャンルによっては、下例のようなギャップが生じるでしょう。

例1.残業代を請求したい人と社会保険労務士のマッチング
残業代を請求したい人の悩みや気持ちはよく理解しているが、社会保険労務士が具体的にどのような手順で残業代を請求(回収)するのかは説明できない。
例2.屋上緑化したい人と造園業者のマッチング
屋上緑化をする場合の工期や費用は大体理解しているが、造園業者が具体的にどのような工程で工事するのかは説明できない。

売り手側の手順や工程を理解しているからユニーク・ジャンルに選定する人もいますし、買い手側の悩みや気持ちを理解しているから選定する人もいます。
どちらもユニーク・ジャンルの選定方法としては間違っていませんが、後者の買い手側寄りのパターンではこのようなギャップが生じます。

しかし、ユニーク・ジャンルの専門家であるあなたは、売り手側の手順や工程など、つまり、ノウハウ(情報)も理解しておかなければなりません。
買い手に工程を質問されて答えられない人が専門家と認識されるでしょうか?売り手の専門用語を半分も理解できずに専門家と認識されるでしょうか?

理解しておかなければならない買い手のノウハウ(一例)
  • 商品(サービス)購入後の流れ
  • 良い客と悪い客(受けたい注文と受けたくない注文)の判断基準
  • 従来の集客方法(集客できなかった理由)
  • 他に販売している商品
  • 業界の慣習(何をしたら叩かれるか?)
  • 必要な資格などの法律(何をしたら違法か?) などなど

これらは記事を書きながら独学することになりますが、もっと速い、確実な学習方法があります。
それは、売り手のノウハウを盗むことです。

盗むと言うと語弊がありますが、買い手と売り手の仲介をしていれば自然と身に付くものです。
あなたが間違ったポジショニングをしていなければ、最初の頃は売り手側に対して、知識が不足していることが露呈しようが、的外れな質問をしようが、問題ではありません。

真の問題は、買い手と売り手に直接交渉させ、いつになっても買い手のノウハウを理解できない、または、理解する必要性すら感じないことです。

専門家と認識されるために不可欠な「売り手のノウハウ(情報)」を入手するために、仲介業でなければならないのです。

3.売り手の信頼

仲介の経験と実績を積んだあなたは、売り手側からも次のように認識されます。
(最初の頃に、知識が不足していることが露呈していようが、的外れな質問をしていようが、です)

  • そのジャンルの知識に長けた専門家
  • そのジャンルの集客の専門家
  • そのジャンルの仲介の専門家

つまり、売り手側の中にもあなたのことを「英雄」と評価する人が現れ始めるということです。

……ひとつ、わたしの経験談をお話しましょう。

救世主と呼ばれた日
ある社会保険労務士から「残業代バンクと提携したい」という連絡をいただいたため、私の自宅の近所にある喫茶店で待ち合わせをしました。
(『残業代バンク』は自宅で1人で運営していたため、応接スペースなどありませんから)

店内の1番奥、物静かな席に座り、社会保険労務士からの質問にひとつひとつ丁寧に回答しました。
回答に補足して、「私自身は社会保険労務士の有資格者ではないこと」、「専門的な記事の執筆から集客(仲介)までを1人で行っていること」、「残業代請求の実務のノウハウ」なども説明しました。

すると、その社会保険労務士が、予想だにしなかったことを言ったのです。

「齋藤さん、あなたは社会保険労務士の救世主です!」

そのときはピンときませんでしたが、今はこの言葉の背景が理解できます。
この社会保険労務士から見た私は、(少なくとも残業代請求ジャンルにおいては)自分より知識に長け、自分ではできない集客を難なくこなし、しかも、自分にお客を紹介してくれる、英雄だったのです。
この背景には、社会保険労務士と弁護士の職域の問題もありますが、ここでは割愛しています。

……当ブログの読者の方はよくご存知ですが、私は最初から集客や仲介の専門家であったわけではありません。
最も必要な残業代請求に関する知識すら乏しかったと言えます。

それが、残業代請求という狭いユニーク・ジャンルの中で、紹介業ではなく仲介業に徹していただけで、初めて会った(世間一般的には専門家と評価されている)社会保険労務士から「救世主(英雄)」と認識され、信頼を得ることができたのです。

信頼を得ることができれば、提携はもちろん、提携後のやり取りにも難はありません。
これも語弊を恐れず表現すれば、私は「専門家(英雄、救世主)」という権威をまとっている状態のため、多くのことは思い通りに進めることができるからです。

また、売り手の信頼を得たあなたのビジネスの幅は劇的に広がります。
ビジネスの対象を、買い手側だけでなく、売り手側まで広げることができるからです。

だって、あなたは、そのジャンルの集客の専門家であり、しかも、売り手側のノウハウ(情報)を掌握しているのですから。
これらの情報を、個別に欲する売り手は少なくありません。
掌握とは「手の中に握り持つこと」「自分の意のままに使いこなせる状態にしておくこと」です。

ビジネスを思い通りに進め、ビジネスの幅を劇的に広げるために不可欠な「売り手の信頼」を入手するために、仲介業でなければならないのです。

5.最後に


マッチングビジネスは、それ自体に、大きく稼ぐことができる可能性を秘めています。
しかし、それがゴールではありません。

ゴールは、買い手側だけでなく、売り手側からも専門家と認識され、ビジネスの幅を広げることです。
マッチングビジネス(マッチングサイト)は、そのためのツールに過ぎないと心得てください。
売り手から専門家と認識された後のビジネスについては、別の機会やパーソナルコンサルティングにてシェアしますね。

そして、ツールを正しく効果的に稼働させるためには、「紹介業の思考」を「仲介業の思考」にシフトしなければなりません。

紹介業と仲介業の違いを理解してもらえたなら、次回のシェアも楽しみにしていてください。