緑化がもたらす効果3-環境教育
文部科学省では平成9年度から5年間、環境を考慮した学校施設(エコスクール)のモデル事業を経済産業省と協力して実施してきた。モデル事業とにんていされれば、エコ施設の一部として屋上緑化も助成の対象となる。
また、文部科学省ではさらに、公共工事コスト縮小対策に関する新行動計画の中で、環境と調和した施設の整備という項目の中で、屋上緑化などを含めたキャンパス緑化の推進という目標を掲げている。
このように、学校を対象とした屋上緑化推進施策は、主に環境対策に重点を置いているように見受けられるが、屋上緑化の環境教育効果というのも見逃せない点の一つであろう。
環境教育効果というものを、一言で表現することは難しいが、今までに取り上げてきたような様々な環境改善効果を実際に体験し、さらに食物の育成管理の取り組みや、屋上緑化を訪れる野生生物とのふれあいなどを通じて、細分化、専門化された理化教育や道徳教育では得られない“+α”を得られる効果ということになろう。
これは何も小中学校だけに限らず、公民館、病院、社会福祉施設など様々な場において、生涯教育の課題として取り上げていくべきものである。
このような教育効果というのは、それが実際にどの程度有効であったかというのを評価することは難しい。今後、屋上緑化などを積極的に取り入れた教育施設が増えていけば、こういった点についても明らかになっていくものと記載される。
参考文献
屋上・建物緑化事典